(3)初任運転者

巡回指導の重要ポイントです。

運転者(ドライバー)を新たに雇い入れる場合、トラックに乗務する前に必要な対応を済ませなければなりません。

・無事故無違反証明書又は運転記録証明書等を取得し、事故歴を把握します。(自動車安全運転センターが交付)

・健康診断および適性診断を受診します。
※事故惹起者は特定診断、高齢運転者は適齢診断になります。

・初任運転者に対する特別な指導を行います。(社内教育)

初任運転者に対する特別な指導

新たに雇い入れた運転者について、教育指導を実施してその内容を記録簿に付けて保管します。(3年間保存)
尚、雇い入れる前の3年以内に、他の運送事業者(緑ナンバー)で常時選任運転者として乗務していた場合は、この教育指導は必須ではありません。

教育指導は必要な時間数が決まっています。
(1) 座学指導および実車を用いた指導: 15時間以上
(2) 安全運転の実技指導: 20時間以上

座学指導

12項目の指導内容を座学にて習得します。

1.トラックを運転する場合の心構え
2.トラックの運行の安全を確保するために遵守すべき基本的事項
3.トラックの構造上の特性
4.貨物の正しい積載方法
5.過積載の危険性
6.危険物を運搬する場合に留意すべき事項
7.適切な運行の経路及び当該経路における道路及び交通の状況
8.危険の予測及び回避並びに緊急時における対応方法
9.運転者の運転適性に応じた安全運転
10.交通事故に関わる運転者の生理的及び心理的要因及びこれらへの対処方法
11.健康管理の重要性
12.安全性の向上を図るための装置を備えるトラックの適切な運転方法

実車を用いた指導

トラックの実車を使って指導を行います。

・積載方法(積付け、固縛、偏荷重・荷崩れ防止など)
・日常点検(運転席での点検、エンジンルームの点検、車周りからの点検など)
・トラックの構造上の特性(車高、車長、車幅、死角、オーバーハング)
・その他、個別指導

安全運転の実技指導

指導員が添乗しての実技指導です。

乗務前~運行~乗務終了まで、実際にトラックを走行して指導教育を行います。例えば「運行前点検は適切に行っているか」「走行時は車間距離を取っているか」などのチェック項目を確認しながら運転者の評価をしていきます。
実技指導は20時間以上となっているため、当然1日では終わりません。複数日をかけて指導教育を行い、各日ごとに記録簿に記載していきます。

事故惹起者に対する特別な指導

事故惹起者については上記の教育指導に加えて、特別な指導を6時間以上実施します。
・事業用自動車の運行の安全の確保に関する法令等
・交通事故の事例の分析に基づく再発防止対策
・交通事故に関わる運転者の生理的および心理的要因並びにこれらへの対処方法
・交通事故を防止するために留意すべき事項
・危険の予測及び回避
・安全運転の実技(可能な限り実施する)

高齢運転者に対する特別な指導

適性診断の結果を踏まえ、個々の運転者の加齢に伴う身体機能の変化の程度に応じた事業用自動車の安全な運転方法等について運転者が自ら考えるよう指導します。

 

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