(5)運転者台帳、教育指導

運転者については巡回指導の重要チェック項目のひとつです。
運転者ひとりひとりにつき台帳を作成し、運転者に対する教育指導の記録を用意しておきましょう。

運転者一覧表、運転者台帳

運転手は、性別・生年月日・選任年月日が分かるようにした一覧表を用意し、各運転者毎に運転者台帳を作成して保管します。

運転者台帳は以下のような事項を記載します。
(1)作成番号及び作成年月日
(2)事業者の氏名又は名称
(3)運転者の氏名、生年月日、住所
(4)雇入れの年月日、運転者に選任された年月日
(5)道路交通法に規定する運転免許に関する事項
・運転免許証の番号、有効期限
・運転免許の年月日、種類
・免許に条件が付されている場合、その当該条件
(6)事故を引き起こした場合又は道路交通法の規定による通知を受けた場合は、その概要
(7)運転者の健康状態
(8)貨物自動車運送事業輸送安全規則の規定に基づく指導の実施及び適性診断の受診の状況
(9)運転者の写真(台帳の作成前6ヶ月以内に撮影)

※運転者でなくなった場合(退職や職務変更など)には、その日付及び理由を記載して3年間保存します。

運転者教育実施記録簿

運転者には社内教育を行い、その記録簿を作成して保管しておきます。
教育は12項目の指導内容を網羅する必要があります。
例えば、毎月1回の教育を定期的に行い、1項目ずつ1年をかけて習得するという形が考えられます。何月にどの項目を行うかの教育の年間スケジュール表を作っておきましょう。
尚、1回の教育指導につき運転者の全員参加が難しいようでしたら、日程を複数日に分けて全員がいずれかの日程で参加できるようにします。

[指導12項目]
1.トラックを運転する場合の心構え
2.トラックの運行の安全を確保するために遵守すべき基本的事項
3.トラックの構造上の特性
4.貨物の正しい積載方法
5.過積載の危険性
6.危険物を運搬する場合に留意すべき事項
7.適切な運行の経路及び当該経路における道路及び交通の状況
8.危険の予測及び回避並びに緊急時における対応方法
9.運転者の運転適性に応じた安全運転
10.交通事故に関わる運転者の生理的及び心理的要因及びこれらへの対処方法
11.健康管理の重要性
12.安全性の向上を図るための装置を備えるトラックの適切な運転方法

巡回指導では、この教育実施記録簿をチェックします。

 

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