営業所と同様に探すのに苦労する場合が多いのが自動車車庫です。車庫についても様々な要件がありますので、車庫の候補地が要件を満たすかどうか慎重に確認しなければなりません。
1.立地条件
営業所は市街化調整区域には設置できませんが、車庫については市街化調整区域でも設置可能です。営業所と車庫が離れている場合は直線距離で10km以内であることが必要です。※中部運輸局の場合。運輸局によって異なります。
2.地目
車庫は農地には設置できません。地目が「畑」や「田」でないことを確認してください。農地の場合は農地転用の許可を得る必要があります。
3.広さ
予定している車両の全てが置けるだけの広さが必要です。車両を置くためには若干の隙間が必要となりますので、「車両と車両の間」および「車庫側面と車両の間」には50cmの隙間が必要です。車両を置くための必要な面積は車両や車種毎に変わります。目安としては、普通トラックは38㎡、小型は12㎡、牽引車は20㎡、被牽引車は30㎡です。尚、実際に車検証に記載されている長さ、幅にそれぞれ50cmを加算して積算する形でも問題ありません。場合によっては配置図を要求されるケースもあります。
4.前面道路
車庫の前面道路が車両が通行できるだけの幅員(道路の道幅)を有していなければなりません。予定している車両の中で最も幅が広い車両が前面道路を通行できるかどうかを確認します。例えば5mの道路幅員であれば、道路は基本的に双方向通行しますので5mの半分=2.5m幅の車両まで通行できることになります。車両が前面道路を通行できることの証明は、道路の幅員証明または車両制限令証明を取得して申請書に添付します。幅員証明・車両制限令証明はその道路を管理しているところ(役所や土木事務所など)にて発行してもらいます。書式や添付書類(公図や車検証を付ける場合もあります)は地域によって異なりますので個別に確認の上、申請します。尚、前面道路が国道の場合は幅員証明・車両制限令証明は必要ありません。
5.使用権原を有していること
営業所と同様に車庫の使用権原があることが必要です。自社所有または賃貸であれば契約書上で車庫として使用する旨および契約期間の残りが2年以上になっていることを確認してください。但し、2年未満の場合でも自動更新となっている場合は運輸局で認められるケースも多いです。